よくある質問
大型トラックのルーフ部分に三つライトが付いているのを見かけますが、あれは何ですか?
速度表示灯といってその車の速度をあらわす表示です。
古い年式のトラックを見ていると、窓のすぐ上くらいの位置に四角い緑色のランプが取り付けられているのを見かけますね。
あれは1967年以降に制定された道路運送車両法の48条において、大型トラックは正面から見てすぐに解る位置に速度を示すランプを付ける事が義務付けられており、それが速度表示灯と呼ばれる自動車保安部品の一種類です。
大型トラックはその大きさのためにどれくらいの速度で走っているのかが解りにくかったため、ぱっと見て視覚的かつ直感的に他の車両や歩行者に解りやすく示すために取り付けの義務がありました。
ランプの意味は以下の通りです。
・1つ点灯している状態→40km/h以下
・2つ点灯している状態→40km/h~60km/h以下
・3つ点灯している状態→60km/h以上
しかし、日本だけの法律であったため、アクトロス等に代表される海外製の大型トラックを輸入する際に大きな障害となりました。
この速度表示灯が無いと保安基準を満たしていないと判断されて輸入の認可が下りず、速度表示灯の取り付けのためにデザインの変更と改造のための費用がかかっていました。
しかもこのランプの意味は自動車教習所等で教わるような内容でもなく、大型トラックについての法律について知らない人はこのランプの意味を知らず、速度を示す物である事さえ知らない人が多かったのです。
こうした一般への認知度の低さやトラックを輸入するときの弊害等があり、逆に本来の意味をなさなかったことから問題点だけが浮き彫りになり、1999年の法改正で廃止されました。
その代わりとして大型トラックには90km/h以上のスピードが出ないようスピードリミッターの装着が義務付けられました。